ストライクフリーダムとは — 「最強のコーディネイター」が求めた究極の翼
金色に輝く関節、背中から放たれる8基の光翼——ストライクフリーダムガンダムが戦場に現れた瞬間、すべての戦況が塗り替えられます。
2004年に放送された『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の後半、物語の主軸がキラ・ヤマトへと移った第39話「天空のキラ」で初登場したこの機体は、前作で大破したフリーダムガンダムの後継機として開発されました。「単機で戦局を覆す」——その設計思想の通り、ストライクフリーダムはC.E.(コズミック・イラ)73年における最強クラスのモビルスーツとして君臨し、シリーズを代表する「主人公の最終機」の一つとなりました。
「これで僕はまた、ちゃんと戦える。僕の戦いを。」
—— キラ・ヤマト、ストライクフリーダムを託された際の言葉
2024年の劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では改修型の「ストライクフリーダム弐式」、そしてプラウドディフェンダーとの合体形態「マイティーストライクフリーダム」として、20年の時を超えて再びスクリーンに舞い降りました。
この記事では、ストライクフリーダムの誕生から進化まで、すべてを徹底解説します。
基本スペック — C.E.73年の最高到達点
ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダム
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 型式番号 | ZGMF-X20A |
| 名称 | ストライクフリーダムガンダム |
| 全高 | 18.88m |
| 重量 | 80.09t |
| 装甲材質 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲(VPS装甲) |
| 動力源 | ハイパーデュートリオンエンジン |
| 推進システム | ヴォワチュール・リュミエール(光パルス高推力スラスター) |
| OS | G.U.N.D.A.M. Complex |
| 所属 | ターミナル → オーブ連合首長国 |
| 開発 | ザフト(原型)→ ターミナル・ファクトリー(完成) |
| メカニックデザイン | 大河原邦男 |
| 初登場 | 機動戦士ガンダムSEED DESTINY PHASE-39「天空のキラ」(2005年) |
スペック解説
ストライクフリーダムは、前身であるフリーダムガンダム(ZGMF-X10A)の数倍にも及ぶ超高性能化を果たした機体です。その核心はハイパーデュートリオンエンジンにあります。
ハイパーデュートリオンエンジンとは、核エンジン(ニュートロンジャマーキャンセラー搭載)とデュートリオンビーム送電システムを組み合わせたハイブリッド動力機関です。二つのエネルギー源が相互に補完し合うことで、理論上はエネルギー切れを起こさないとされています。この無尽蔵のエネルギーが、後述する全武装の同時使用や光の翼の展開を可能にしているのです。
装甲には第二世代のヴァリアブルフェイズシフト装甲(VPS装甲)を採用。通常のフェイズシフト装甲よりもエネルギー効率が大幅に向上し、ハイパーデュートリオンエンジンとの組み合わせにより、実質的にPS装甲のエネルギー切れを心配する必要がありません。
推進システムには、スターゲイザーに搭載されていた惑星間巡航システム「ヴォワチュール・リュミエール」の発展形を採用。光エネルギーを推力に直接変換する光子ロケットの一種であり、通常のスラスターと併用することでフリーダムを凌駕する圧倒的な機動性を発揮します。全力展開時には虹色の光の翼が広がり、ストライクフリーダムの代名詞ともいえる美しいシルエットを生み出します。
武装 — 全方位殲滅を可能にする8つの牙
ストライクフリーダムの武装は、「単機で戦局を覆す」という設計思想を体現した構成です。近接・中距離・遠距離・全周囲のすべてをカバーし、さらにすべての火器を同時展開する「フルバースト」が可能という、C.E.73年の技術の粋を集めた兵装体系を備えています。
MMI-GAU27D 31mm近接防御機関砲(CIWS)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載位置 | 頭部 × 2門 |
| 口径 | 31mm |
| 用途 | ミサイル迎撃、接近する軽装甲目標への牽制 |
頭部に2門を内蔵する近接防御用の機関砲です。フリーダムの76mm CIWSから口径は小型化されていますが、発射速度と連射性能が向上しており、飛来するミサイルや軽装甲の航空機を効率的に排除します。ストライクフリーダムの主力武装ではないものの、迎撃能力の土台を支える重要な装備です。
MA-M21KF 高エネルギービームライフル
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載数 | 2挺 |
| 特殊機能 | 二挺連結によるロングバレルモード |
| 携行位置 | 両サイドアーマー |
ストライクフリーダムの主力射撃兵装。フリーダムのMA-M20ルプスビームライフルの改良型で、単体でも高い火力を誇ります。さらに特筆すべきは二挺連結機能。2挺のライフルを縦に連結することでロングバレル化し、射程と貫通力を飛躍的に向上させることが可能です。
通常時は腰のサイドアーマーに懸架しており、即座に引き抜いて戦闘態勢に移行できます。フルバースト時には他の火器と同時に使用されます。
MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載数 | 2本 |
| 携行位置 | 腰部後方 |
| 特殊形態 | アンビデクストラスフォーム(両剣形態) |
フリーダムから継承された近接格闘兵装。2本のビームサーベルは個別に使用するだけでなく、柄を連結してアンビデクストラスフォーム(両剣形態)に移行することが可能です。両端からビーム刃が伸びた薙刀のような形状となり、回転斬りや広範囲の薙ぎ払いが可能になります。
キラはこの両剣形態を好んで使用し、複数のモビルスーツを同時に相手にする局面で威力を発揮しました。
MGX-2235 カリドゥス 複相ビーム砲
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載位置 | 腹部(内蔵) |
| 種別 | 複相ビーム砲 |
| 用途 | 中〜遠距離高火力射撃 |
腹部に内蔵された高出力ビーム砲。フリーダムが搭載していたM100バラエーナプラズマ収束ビーム砲に代わる主砲級の兵装です。使用時には腹部装甲が展開して砲口が露出し、モビルスーツクラスの装甲を一撃で貫通する破壊力を発揮します。
フルバースト時の「中核火力」として機能し、他の兵装が目標を分散して狙う中、カリドゥスは最も脅威度の高い目標を確実に仕留めるために使用されます。
MMI-M15E クスィフィアス3 レールガン
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載位置 | 両腰部(サイドアーマー内蔵) |
| 搭載数 | 2門 |
| 特殊機能 | サイドアーマーからの変形展開 / AMBAC(能動的質量移動による自勢制御)併用 |
フリーダムの「クスィフィアス」レールガンの発展型。両腰のサイドアーマーに収納されており、使用時にはアーマーが変形して砲身が展開します。このサイドアーマーからの変形機能は、メカニックデザイナー大河原邦男が最もこだわった設計ポイントの一つです。
実弾兵器であるレールガンは、ビーム兵器を無効化するアンチビームシールドに対して有効な打撃手段となります。また、AMBAC肢としても機能し、宇宙空間での姿勢制御にも利用されます。
MX2200 ビームシールド
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載位置 | 両前腕部 |
| 搭載数 | 2基 |
| 方式 | ビーム発生式 |
前腕部に内蔵されたビーム発生装置から面状のビームを展開し、防御フィールドを形成するシールドです。物理的な実体シールドと異なり、重量が増加せず、破損の心配もありません。両腕に装備されているため、二方向からの同時攻撃にも対応可能です。
フリーダムが実体シールドを装備していたのに対し、ストライクフリーダムがビームシールドを採用したのは、防御装備の軽量化と機動性維持を両立するためです。
スーパードラグーン 機動兵装ウイング
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 搭載数 | 8基 |
| 搭載位置 | 背部ウイング |
| 武装 | MA-80V ビーム突撃砲(各1門) |
| 制御方式 | 第二世代ドラグーンシステム(量子通信型) |
ストライクフリーダム最大の特徴であり、この機体を「C.E.73年最強」たらしめている決定的な武装がスーパードラグーンです。
ドラグーン(Disconnected Rapid Armament Group Overlook Operations Network)システムとは、無線制御による遠隔誘導兵器のことです。第一世代ドラグーンはプロヴィデンスガンダムが搭載していましたが、使用には高い空間認識能力が必要でした。ストライクフリーダムが搭載する第二世代ドラグーンは、量子通信システムの導入により制御精度が飛躍的に向上しています。
8基のスーパードラグーンは背部のウイングに格納されており、射出時にはウイングから分離して独立飛行。パイロットの意思に従って三次元空間を自在に機動し、標的を四方八方から同時に攻撃します。各ドラグーンにはMA-80V ビーム突撃砲が搭載されており、ビーム射撃だけでなくビームブレードを展開しての近接攻撃も可能です。
キラの卓越した空間認識能力とSEED(Superior Evolutionary Element Destined-factor)の覚醒が合わさることで、8基すべてを同時に精密制御し、複数の敵機を瞬時に無力化するという神業的な運用が実現しています。
「ハイマットフルバースト」— 全火力同時開放
ストライクフリーダムの全武装を同時に展開・射撃する、この機体の代名詞ともいえる戦闘形態です。
- 高エネルギービームライフル × 2
- カリドゥス複相ビーム砲 × 1
- クスィフィアス3レールガン × 2
- スーパードラグーン × 8
合計13門の火器を一斉射撃する光景は、劇中でもファンの間でも「ハイマットフルバースト」と呼ばれ、ストライクフリーダムの象徴として広く知られています。ヴォワチュール・リュミエールの光の翼を全開にした状態で全砲門を開放する姿は、C.E.世界における「戦場の天使」そのものです。
なお、「ハイマットフルバースト」は厳密には公式の呼称ではなく、フリーダムの「ハイマットモード」(翼展開状態)と「フルバースト」(全武装同時射撃)を組み合わせたファン発祥の通称ですが、その後、ゲームや関連商品で公式に採用されるほど定着しました。
パイロット — キラ・ヤマト、「戦わないための戦い」
キラ・ヤマトとは
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| フルネーム | キラ・ヤマト |
| 年齢 | 18歳(SEED DESTINY時) |
| 所属 | ターミナル / アークエンジェル |
| 特徴 | スーパーコーディネイター |
| 声優 | 保志総一朗 |
| 搭乗機歴 | ストライク → フリーダム → ストライクフリーダム → ストライクフリーダム弐式 / マイティーストライクフリーダム |
キラ・ヤマトは、人工子宮で遺伝子を究極まで調整されて誕生した「スーパーコーディネイター」です。前作『ガンダムSEED』では民間人の学生だったキラが戦争に巻き込まれ、ストライクガンダム、フリーダムガンダムと乗り継いで戦い抜きました。
SEED DESTINY時のキラは、前大戦の経験を経て「戦いそのものを止める」ことを信念とする青年に成長しています。しかし、世界は再び戦争に向かい、キラは三度モビルスーツに乗ることを決意します。
キラの操縦能力 — 「不殺」のMS戦闘
キラの戦闘スタイルは「不殺」を貫く点で、ガンダムシリーズのパイロットの中でも極めて異質です。敵機のコクピットを避け、武装や関節のみを正確に狙い撃つことで、パイロットを殺さずに戦闘不能にする。この精密射撃を、複数の敵機に対して同時に、しかもSEEDの覚醒状態で瞬時に行えるのがキラの能力です。
ストライクフリーダムは、この「不殺」の戦闘スタイルを最大限に活かせるよう設計されています。スーパードラグーンによる多方向同時攻撃は、敵機の武装だけを的確に破壊するために最適化されたシステムといえます。
SEED DESTINYでの名場面と名セリフ
PHASE-39「天空のキラ」— ストライクフリーダム出撃
フリーダムを失ったキラに、ラクス・クラインが新たな機体として託したのがストライクフリーダムでした。ファクトリーで完成したこの機体を受け取ったキラは、静かに、しかし確かな決意を込めて言います。
「これで僕はまた、ちゃんと戦える。僕の戦いを。」
この初出撃でキラは、ザクウォーリアやグフイグナイテッドなど合計8機のモビルスーツを瞬く間に無力化。圧倒的な性能差を見せつけ、視聴者に「最強の帰還」を印象づけました。
レイ・ザ・バレルとの対話 — 命の意味
最終決戦において、ラウ・ル・クルーゼのクローンであるレイ・ザ・バレルに対し、キラは彼の存在意義を訴えます。
「命は、なんにだって一つだ! だからその命はきみだ! 彼じゃない!」
クローンであることに苦悩し、クルーゼの意志を継ごうとするレイに対して、キラが「あなたはあなた自身だ」と説く場面は、SEED DESTINYの根幹テーマ——「運命か、自由か」を象徴するシーンです。
最終決戦 — デスティニー、レジェンドとの激突
SEED DESTINYのクライマックスでは、シン・アスカのデスティニーガンダムとレイ・ザ・バレルのレジェンドガンダムという二機の最新鋭機を同時に相手取り、互角以上の戦闘を展開。最終的にレジェンドを撃破し、デュランダル議長のデスティニープランを阻止する決定的な役割を果たしました。
『SEED FREEDOM』でのキラとストライクフリーダム
2024年公開の劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では、キラは世界平和監視機構「コンパス」の司令官として登場します。改修されたストライクフリーダム弐式に搭乗し、新たな脅威に立ち向かいます。
この作品でキラは、ラクスとの関係の深化、そして新たなパイロットたちとの共闘を通じて、さらなる成長を見せました。20年の時を経て、キラとストライクフリーダムの物語はようやく「完結」を迎えたのです。
開発経緯 — ターミナルが生んだ禁断の翼
フリーダムの喪失
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の後、キラのフリーダムガンダムは大破しながらもオーブに回収され、修復されていました。しかしSEED DESTINYの物語中盤、シン・アスカのインパルスガンダムとの死闘でフリーダムは完全に撃破されます。
エクスカリバーで胴体を貫かれたフリーダムの大破は、キラにとって精神的にも大きな打撃でした。ラクスはこの事態を予見していたかのように、キラのための新たな機体——ストライクフリーダムの開発をターミナルのファクトリーで進めていたのです。
ターミナル・ファクトリーでの開発
ストライクフリーダムの原型は、ザフトが開発していた量産試作機でした。この機体をターミナルのファクトリーが入手し、キラ・ヤマトの搭乗を前提とした大規模な改修——いわゆる「魔改造」が施されました。
設計思想は明快です。「フリーダムをもってしても対処できない最悪の状況が訪れた際に、単機で戦局を覆すほどの圧倒的火力と機動力を持つ機体が必要」。この要件を満たすために、C.E.73年のザフトの最新技術が惜しみなく投入されました。
- ハイパーデュートリオンエンジン: 無限に近いエネルギー供給
- 第二世代ドラグーンシステム: 量子通信による全方位攻撃
- ヴァリアブルフェイズシフト装甲: 省エネルギー型防御
- ヴォワチュール・リュミエール: 光パルス高推力推進
- ビームシールド: 軽量防御システム
これらの技術を一つの機体に統合したストライクフリーダムは、文字通り「一人の天才のために造られた究極のワンオフ機」です。
インフィニットジャスティスとの姉妹機関係
ストライクフリーダムと同時期に、アスラン・ザラのためのインフィニットジャスティスガンダム(ZGMF-X19A)も開発されています。フリーダムとジャスティスの関係を継承し、ストライクフリーダムが「遠距離殲滅型」、インフィニットジャスティスが「近接格闘型」という役割分担になっています。
この二機は、前大戦でのフリーダムとジャスティスのコンビネーションをさらに発展させ、キラとアスランの連携戦闘を最大限に引き出す設計がなされています。
バリエーション — ストライクフリーダムの進化系譜
フリーダムガンダム(ZGMF-X10A)— 原点
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 型式番号 | ZGMF-X10A |
| 全高 | 18.03m |
| 重量 | 71.5t |
| 動力源 | 核エンジン(NJC搭載) |
ストライクフリーダムの前身。C.E.71年にザフトが開発した核エンジン搭載型MS。キラ・ヤマトがラクスの手引きで強奪し、第一次大戦を終結に導いた機体です。ハイマットモードでの全武装一斉射撃は、ストライクフリーダムの「フルバースト」の原型といえます。
ストライクフリーダム弐式(ZGMF-X20A-PD)— SEED FREEDOM
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 型式番号 | ZGMF-X20A-PD |
| 全高 | 18.88m |
| 重量 | 82.09t |
| 登場作品 | 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年) |
劇場版『SEED FREEDOM』に登場する改修型。第二次連合・プラント大戦後に「フリーダム強奪事件」で撃墜されたストライクフリーダムを、モルゲンレーテ社が回収・改修した機体です。
コクピットを含むコントロールシステムと動力系統が最新のものへアップデートされ、背部バックパックの換装機能が追加されました。オーブ連合首長国のアカツキ島地下格納庫に保管され、新型融合炉の性能評価試験に使用されていました。
マイティーストライクフリーダムガンダム(ZGMF/A-262PD-P)— 最終形態
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 型式番号 | ZGMF/A-262PD-P |
| 全高 | 18.88m |
| 重量 | 91.65t |
| 装甲 | ヴァリアブルフェイズシフト装甲 |
| 特殊装備 | プラウドディフェンダー(MDE262S) |
| パイロット | キラ・ヤマト + ラクス・クライン(複座) |
ストライクフリーダムの究極進化形態。弐式に強化ユニット「プラウドディフェンダー」をドッキングさせた姿です。
追加武装
- EQM-Y148 収束重核子ビーム砲 ディスラプター: 原子を崩壊させると同時に核分裂を抑制するという矛盾した効果を持つ超高出力ビーム砲。従来の装甲概念を無視する破壊力を持ちます。
- フツノミタマ: 光が干渉しない漆黒の実体剣。ビームサーベルでは対処できない相手に対する切り札。ビームを吸収する特殊な素材で構成されています。
- ナノ粒子防御システム: 金色のナノ粒子を散布して超強力な防御壁を展開。特定の波長の電磁波を吸収し、放電攻撃にも転用可能。
最大の特徴 — 複座運用
マイティーストライクフリーダムの最も衝撃的な特徴は、キラとラクスの二人乗りです。メインシート右横の補助席にラクスが搭乗し、キラの操縦を支援します。これは緊急措置としての設計ですが、二人の絆を象徴する演出として劇場を大いに沸かせました。
最終決戦ではカルラとの一騎打ちで、ナノ粒子防御とフツノミタマを駆使して勝利を収め、キラとラクスの物語に壮大な幕引きをもたらしました。
系譜まとめ
| 時期 | 機体 | 作品 |
|---|---|---|
| C.E.71年 | ZGMF-X10A フリーダムガンダム | ガンダムSEED |
| C.E.73年 | ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダム | ガンダムSEED DESTINY |
| C.E.75年 | ZGMF-X20A-PD ストライクフリーダム弐式 | ガンダムSEED FREEDOM |
| C.E.75年 | ZGMF/A-262PD-P マイティーストライクフリーダム | ガンダムSEED FREEDOM |
デザイン秘話 — 金色の関節はこうして生まれた
大河原邦男のデザインワーク
ストライクフリーダムのメカニックデザインは、ガンダムシリーズを支え続けた巨匠・大河原邦男が担当しました。
監督の福田己津央が提出したデザインコンセプトは、「前半主役機のストライクガンダムが持つ3種のストライカーパック(エール・ソード・ランチャー)の機能を1機のMSにまとめ上げ、使い分けるごとにシルエットが変化する機体」というものでした。
このコンセプトを聞いた大河原は、「格好が悪くなりますよ」と率直に進言しました。しかし改稿を重ねるうちに、ソードストライカーの要素は影を潜め、両腰の装備——レールガンへと変化していきます。
大河原がこだわった二つのポイント
大河原自身が「最も工夫した」と語ったのは以下の二点です。
-
サイドアーマーからの変形機能: レールガン(クスィフィアス3)がサイドアーマーに収納された状態から変形して展開する機構。格納時のシルエットと戦闘時のシルエットを大きく変えることで、「変形の面白さ」を実現しています。
-
背部ウイングの展開方式: 「一番単純な方法で派手に展開する」というデザインコンセプト。複雑な変形機構を排し、シンプルかつダイナミックな翼の展開を実現しました。
金色の関節 — その意外な由来
ストライクフリーダムの最も目を引く外見的特徴である金色の関節(ゴールドフレーム)。実はこのデザインには意外な経緯があります。
初期案では、金色の新型フリーダムと銀色の新型ジャスティスを出すというアイデアがありました。つまり、機体全体が金色になる予定だったのです。
チーフメカ作画監督の重田智によれば、福田監督は当初「機体のパワーが全開になった際に全身が黄金に輝く」という演出を想定していました。しかし、この案が他のロボットアニメ作品と類似してしまうことから変更され、最終的に関節部分のみが金色という独特のデザインに落ち着いたのです。
この金色の関節は、PS装甲が展開していない状態のフレームが露出している設定であり、ハイパーデュートリオンエンジンのエネルギーが関節部を通じて循環していることを視覚的に表現しています。結果として、白と青を基調とした機体に金のアクセントが映え、ストライクフリーダムを一目で識別できるアイコニックなデザインとなりました。
SEED FREEDOMでの「一区切り」
2024年の劇場版制作に際して、大河原は「ガンダム仕事の一区切り」を感じたと語っています。ストライクフリーダム弐式やマイティーストライクフリーダムのデザインは、大河原にとってSEEDシリーズの集大成であり、1979年の初代ガンダムから45年にわたるガンダムデザインの到達点の一つといえます。
文化的影響 — SEED世代のアイコン
「SEEDの象徴」としてのストライクフリーダム
ガンダムSEEDシリーズは2002年の放送開始以来、宇宙世紀とは異なる新しいファン層を大量に獲得しました。その中でストライクフリーダムは、SEEDシリーズを象徴するモビルスーツとして圧倒的な人気を誇ります。
フリーダムの「カッコよさ」を継承しつつ、金色の関節、光の翼、ドラグーンという新要素を加えたストライクフリーダムは、2000年代にガンダムに触れた世代——いわゆる「SEED世代」にとって、「自分のガンダム」とも呼べる存在です。
人気投票での実績
ストライクフリーダムの人気は数字でも裏付けられています。
- ガンダム総選挙2025: 全世界の中間投票で上位20機体に選出。エアリアル、バルバトス、ウイングゼロカスタムなど歴代人気機体と並び、その根強い人気を証明しました。
- ガンプラパッケージ人気投票: MGEX ストライクフリーダムガンダムが投票総数10,000票超の中で第1位を獲得。パッケージアートの美しさも含めた総合的な評価が反映されています。
ファンの間での評価 — 賛否両論のゴールドフレーム
ストライクフリーダムはその人気の一方で、ファンの間で議論を呼ぶ機体でもあります。
肯定的な意見:
– 「フリーダムの正統進化。光の翼とフルバーストは最高のカタルシス」
– 「SEEDシリーズの『最強感』を体現した完璧なデザイン」
– 「金フレームは究極進化を演出するために必要だった」
否定的な意見:
– 「金色の関節が派手すぎる。フリーダムの方が渋くて好き」
– 「キラの無双感が強すぎて緊張感がない」
– 「DESTINY後半の主人公交代問題もあり、複雑な感情がある」
この賛否両論こそが、ストライクフリーダムが「無視できない存在」であることの証明です。20年以上経った今でも議論が活発に行われること自体が、この機体の文化的影響力の大きさを物語っています。
スーパーロボット大戦シリーズでの活躍
ストライクフリーダムはスーパーロボット大戦(スパロボ)シリーズにも頻繁に参戦しており、ゲーム作品を通じてガンダムファン以外にもその名を知らしめています。全方位攻撃やドラグーンのカットイン演出は、スパロボシリーズの中でも屈指の見応えがある戦闘アニメーションとして評価されています。
劇場版『SEED FREEDOM』の大ヒット
2024年1月に公開された『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』は、興行収入約58億円という大ヒットを記録しました。ストライクフリーダム弐式とマイティーストライクフリーダムの活躍は、20年ぶりのSEEDの映像作品として大きな話題を呼び、関連ガンプラの売上も爆発的に伸びました。
この劇場版のヒットにより、ストライクフリーダムは「懐かしの名機」ではなく「現在進行形で愛される機体」として再びスポットライトを浴びることになりました。
ガンプラガイド — 全グレード完全網羅
ストライクフリーダムは、ガンダムシリーズの中でもガンプラ化が特に充実している機体の一つです。初心者から上級者まで、あらゆるニーズに応えるラインナップが揃っています。
MGEX(マスターグレードエクストリーム)1/100
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム |
| 価格 | 17,050円(税込) |
| 発売日 | 2022年11月19日 |
| 特徴 | LEDユニット内蔵、エクストリームアクションフレーム |
ストライクフリーダムのガンプラの中で最も先進的なキット。「MGEX」というMGの上位ブランドの第1弾として登場しました。最大の特徴はLEDユニット内蔵で、金色のフレーム部分が実際に発光します。暗所で光らせると金色の関節が浮かび上がり、劇中のエネルギー循環を再現するかのような美しさです。
エクストリームアクションフレームにより可動域も広く、ハイマットフルバーストのポーズも再現可能。「ガンプラ史上最高峰」と評されることもある意欲作です。価格は高めですが、その価値は十分にあります。
限定版として「TWILIGHT COATING」(66,000円)や「メカニカルクリア」(18,700円)も展開。
PG(パーフェクトグレード)1/60
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | PG 1/60 ストライクフリーダムガンダム |
| 価格 | 27,500円(税込) |
| 発売日 | 2010年12月 |
| 特徴 | 全高約30cmの最大スケール、ゴールドメッキパーツ |
1/60スケールの最高峰キット。金色のフレーム部分にゴールドメッキパーツを使用し、圧倒的な存在感を放ちます。スーパードラグーンの分離・展示も可能。サイズの大きさゆえに細部まで精密に再現されており、飾って眺めるだけでも満足度の高いキットです。
MG(マスターグレード)1/100
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | MG 1/100 ストライクフリーダムガンダム |
| 価格 | 約4,950円(税込) |
| 発売日 | 2006年9月 |
| 特徴 | 金メッキ関節パーツ、フルバーストモード再現可能 |
初期のMG版。金メッキパーツで関節を再現しており、当時としては革新的なキットでした。後にフルバーストモード対応の拡張版も発売。MGEXが登場した現在でも、コストパフォーマンスの良さから根強い人気があります。
RG(リアルグレード)1/144
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | RG 1/144 ストライクフリーダムガンダム |
| 価格 | 3,300円(税込) |
| 発売日 | 2013年11月21日 |
| 特徴 | ゴールドメッキウイングパーツ、アドヴァンスドMSジョイント |
RGシリーズの中でも人気の高いキット。機動兵装ウイング(スーパードラグーン)にゴールドメッキパーツを使用し、1/144スケールながら輝く翼を再現。アドヴァンスドMSジョイントにより組み立てやすさと可動域の広さを両立しています。
HGCE(ハイグレード コズミック・イラ)1/144
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | HGCE 1/144 ストライクフリーダムガンダム |
| 価格 | 約2,420円(税込) |
| 発売日 | 2016年11月12日(リバイブ版) |
| 特徴 | 色分け済み、バランスの取れたプロポーション |
HGCEシリーズの中でも高い完成度を誇るキット。リバイブ版はプロポーションが見直され、可動域も拡大。価格と品質のバランスが優れており、入門用としても、コレクション用としても最適です。
SEED FREEDOM関連キット
| キット名 | スケール | 価格 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| HG 1/144 マイティーストライクフリーダムガンダム | 1/144 | 3,080円 | 劇場版の最終形態を手軽に再現 |
| MG 1/100 ストライクフリーダムガンダム フルバーストモード | 1/100 | 約6,050円 | 光の翼エフェクトパーツ付属 |
おすすめの選び方
| あなたのタイプ | おすすめキット |
|---|---|
| ガンプラ初心者 | HGCE 1/144 ストライクフリーダムガンダム |
| コスパ重視 | HGCE 1/144(約2,420円で十分な満足感) |
| 映画の感動を再現したい | HG 1/144 マイティーストライクフリーダムガンダム |
| 最高の1体が欲しい | MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム |
| ディテール命 | RG 1/144 ストライクフリーダムガンダム |
| 究極の存在感 | PG 1/60 ストライクフリーダムガンダム |
| 光る金フレームを体験したい | MGEX 1/100(LED内蔵) |
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- 『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ完全ガイド: SEED世界の原点。キラとフリーダムの出会いが描かれる。
出典
- 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』TVシリーズ、サンライズ、2004-2005年
- 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』劇場版、サンライズ、2024年
- 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』HDリマスター版、サンライズ
- GUNDAM.INFO — ストライクフリーダムガンダム機体解説(gundam.info)
- ガンダムWiki — ストライクフリーダムガンダム(gundam.wiki.cre.jp)
- Pixiv百科事典 — ストライクフリーダムガンダム(dic.pixiv.net)
- Pixiv百科事典 — マイティーストライクフリーダムガンダム(dic.pixiv.net)
- バンダイスピリッツ ホビー公式サイト(bandai-hobby.net)
- MANTANWEB — 大河原邦男インタビュー「ガンダムSEED」メカデザイン(mantan-web.jp、2024年2月)
- アニメージュプラス — 大河原邦男「ガンダム仕事の一区切り」インタビュー(animageplus.jp)
- ガンダムチャンネル — ストライクフリーダム機体情報(gundam-c.com)
- SEED FREEDOM公式サイト — メカニック情報(gundam-seed.net)
- スーパーロボット大戦Wiki — ストライクフリーダムガンダム(srw.wiki.cre.jp)
間違いや最新情報があればお知らせください。正確さを大切にしています。


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