「向こう側」のガンダム完全ガイド— ラスボスとなったRX-78-2の衝撃
目次
45年間守り続けた「ヒーロー」が、敵として立ちはだかる瞬間
もし、あなたが子供の頃に信じたヒーローが——ある日突然、あなたを殺しに来たとしたら。
2025年6月24日深夜。GQuuuuuuX(ジークアクス)最終話「だから僕は…」の放送中、日本中のガンダムファンがテレビの前で息を呑みました。画面に映し出されたのは、あの見慣れたV字アンテナ。あのトリコロールカラー。1979年から45年間、ガンダムという名のヒーローであり続けた初代RX-78-2が——時空の裂け目から、ラスボスとして姿を現したのです。
しかもその姿は変貌を遂げていきます。色を失い、灰白色に染まり、赤い双眸で主人公マチュを見下ろす。そして数十倍のサイズに膨れ上がる。45年前に生まれたモビルスーツが、怪獣のごとく最新作の世界を蹂躙する——。
「ガンダムがラスボス」。この言葉がSNSを駆け巡った夜、ガンダムの歴史は確実に新しいページをめくりました。
ネタバレ注意: この記事にはGQuuuuuuX第11話・第12話(最終話)の核心的な内容が含まれます。未視聴の方はご注意ください。
基本スペック
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 型式番号 | RX-78-2 |
| 機体名 | ガンダム |
| 分類 | プロトタイプ近接戦闘用モビルスーツ |
| 全高 | 約18.0m(通常形態) |
| 出自 | 「向こう側」——初代『機動戦士ガンダム』に近い並行世界 |
| パイロット | シュウジ・イトウ |
| 登場話数 | 第11話「アルファサイド」〜第12話「だから僕は…」(最終話) |
| 特殊能力 | ハイパー化(質量増大を伴う巨大化) |
| メカデザイン | 山下いくと |
GQuuuuuuXの世界に突如として現れたこの機体は、型式番号も外見も、1979年の初代ガンダムと同一のRX-78-2です。しかしその「出自」が決定的に異なります。この機体は「向こう側」と呼ばれる並行世界——私たちが知る初代『機動戦士ガンダム』の物語に限りなく近い世界から、時空を超えてやってきたのです。
RX-78-02 と RX-78-2 の違い——一文字の深淵
GQuuuuuuXの世界には2機のガンダムが存在します。そしてその型式番号の「一文字の違い」が、2つの世界線を隔てる重要な符号として機能しています。
| 比較項目 | 白いガンダム(RX-78-02) | 向こう側のガンダム(RX-78-2) |
|---|---|---|
| 型式番号 | RX-78-02(THE ORIGIN版ベース) | RX-78-2(初代ガンダム版) |
| 所属世界 | GQuuuuuuX世界(こちら側) | 向こう側(並行世界) |
| パイロット | シャア・アズナブル → マチュ | シュウジ・イトウ |
| デザイン | 山下いくとによる新解釈。骨格的・工業的 | 初代に近いが、GQuuuuuuX世界観に合わせてリデザイン |
| 物語上の役割 | 主人公機として戦う | ラスボスとして立ちはだかる |
「-02」と「-2」。この一文字の違いに込められた意味——同じガンダムでありながら、片方はヒーローであり、片方は脅威となる。GQuuuuuuXが描いた最大の皮肉がここにあります。
「向こう側」とは何か——並行世界の全貌
ゼクノヴァ現象と世界の境界
GQuuuuuuXの物語を理解するためには、「ゼクノヴァ現象」を知る必要があります。ゼクノヴァとは、ミノフスキー粒子の逆位相反転が引き起こす物質消失現象です。紫色の大規模発光と共に、広範囲の空間や物質そのものが消滅する——これが「こちら側」と「向こう側」の世界の境界が破れる瞬間です。
「向こう側」の一年戦争
「向こう側」の世界は、私たちが知る初代『機動戦士ガンダム』の物語とほぼ同じです。しかし、決定的な分岐点があります。
初代ガンダムでは、テキサスコロニーでの戦闘でアムロのガンダムがララァのエルメスを撃墜し、ララァが命を落とします。しかし「向こう側」では逆のことが起きたのです——ガンダムがシャアを殺してしまった。ララァの目の前で。
絶望したララァは、エルメスのサイコミュと自身のニュータイプ能力が共鳴し、「シャアが生き残る世界」を次々と創り出し始めました。しかしどの世界線でも、シャアは必ず死ぬ——ララァは永遠にシャアの死を見続ける無限ループに囚われたのです。
シャロンの薔薇——向こう側からの漂流者
「向こう側」から漂着したのがRX-78-2だけではありません。シャロンの薔薇——その正体は「向こう側」のモビルアーマー・エルメスです。コックピットには時間凍結状態のララァ・スンが眠っており、茨に包まれたその姿は、まさに「眠り姫」のメタファーでした。
シャリア・ブルとシャア・アズナブルが「向こう側から来たオーパーツ」と呼んだこの存在こそが、GQuuuuuuXの物語全体を動かす鍵だったのです。
武装——正統派の恐怖
| 武装 | 詳細 | 備考 |
|---|---|---|
| バルカン砲 x2 | 頭部装備の60mm機関砲 | 初代ガンダムと同一仕様 |
| ビームサーベル x2 | バックパック側面に格納 | 最終決戦の主力武器 |
| シールド x1 | ルナ・チタニウム合金製の携行式防御装備 | 「向こう側」の連邦軍仕様 |
武装リストだけを見れば、この機体は驚くほど「普通」です。ビームライフルすら持たず、バルカンとビームサーベルとシールドだけ。45年前の武器構成がそのまま——しかし、それがかえって恐ろしい。
なぜなら、この「普通さ」が意味するものは明確です。私たちが長年親しんできた初代ガンダムそのものが、武装一つ変えることなく敵として立ちはだかっている。最新鋭のGQuuuuuuXやGFreDと渡り合えるのは、武装の性能ではなく、パイロットであるシュウジの覚悟と、やがて発動するハイパー化の力によるものです。
作中では特にビームサーベルでの近接戦闘が印象的に描かれました。GQuuuuuuXとの鍔迫り合い——かつてアムロが味方として振るった光刃が、今度は主人公を切り裂こうとする。このビジュアルの逆転が、視聴者に与えた衝撃は計り知れません。
ハイパー化(巨大化)——「白い悪魔」が目覚める
ハイパー化の過程
最終決戦の中盤、GQuuuuuuXとGFreDの連携に追い詰められたシュウジは、RX-78-2に最後の力を注ぎ込みます。その瞬間、機体全体からスパークが迸り——RX-78-2は数十倍のサイズに質量増大を伴って巨大化しました。
| 項目 | 通常形態 | ハイパー化形態 |
|---|---|---|
| サイズ | 約18m(通常MS) | 数十倍に巨大化(推定200m以上) |
| カラーリング | トリコロール(白・青・赤・黄) | モノクロ(灰白色) |
| デュアルアイ | 黄色 | 赤色に変化 |
| 印象 | おなじみのガンダム | 怪獣。真の意味での「白い悪魔」 |
色を失い、灰白色に変わった巨大な機体。赤く光る双眸。それはもはやモビルスーツではなく、怪獣(カイジュウ)でした。海外ファンの間では即座に「Kaiju Gundam」の呼称が広まり、SNSで大きな話題を呼びました。
元ネタ——富野由悠季監督の「ハイパー化」
このハイパー化のアイデアは、富野由悠季監督の1983年の作品『聖戦士ダンバイン』に由来します。ダンバインでは、意志の力(オーラ力)でオーラバトラーが巨大化する「ハイパー化」が描かれました。そして重要なルールがあります——ハイパー化した者は、必ず悲劇的な結末を迎える。
GQuuuuuuXの脚本を手掛けた榎戸洋司は、舞台挨拶でこう語っています。
「かつての主役機も型落ちしている。どう脅威にすればいいか。最初は無限に増えるアイデアもあったけど、他で使われていて。もうハイパー化しか思いつかなかった」
そして鶴巻和哉監督も、リアルタイムの視聴者の反応を見てこう振り返りました。
「『ハイパー化!』というリアルタイムの反応を見て、富野監督のロボットアニメの文脈で考えればありかなと。スパークが出ていますが、ハイパー化を現代的に表現してほしいとお願いしました」
ダンバインのハイパー化は1983年の演出でしたが、GQuuuuuuXでは現代のアニメーション技術でそれを再解釈。スパークのエフェクトや質量の存在感は、40年以上前の概念を令和の映像表現に昇華させたものでした。
エヴァンゲリオンとの共鳴
GQuuuuuuXのメカデザイナー・山下いくとは、『新世紀エヴァンゲリオン』のメカニカルデザインも手掛けた人物です。エヴァンゲリオンの最終局面で描かれた綾波レイの巨大化との類似性はファンの間でも即座に指摘されました。巨大化し、色を失い、世界の命運を握る存在——ダンバインとエヴァ、2つの作品のDNAがGQuuuuuuXのハイパー化に流れ込んでいるのです。
パイロット: シュウジ・イトウ——アムロの影を纏う少年
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 名前 | シュウジ・イトウ |
| 声優 | 非公開(本編ではセリフあり) |
| 出身 | 「向こう側」(並行世界) |
| 正体 | アムロ・レイに極めて近い存在——「代替存在」の可能性 |
| 目的 | ララァを殺し、並行世界の創造ループを止めること |
| 搭乗機 | RX-78-2ガンダム |
シュウジの正体——ファンを揺さぶった3つの説
シュウジ・イトウとは何者なのか。この問いは放送中から最大の謎としてファンの間で議論され続けました。有力な説は3つあります。
1. アムロの代替存在説(最有力)
「向こう側」の世界で、本来ガンダムのパイロットになるはずだったアムロ・レイが存在しない(あるいは消失した)。その「歴史修正力」として、アムロと同等の能力を持つ少年シュウジが世界に生み出された——というSF的な解釈です。
2. アムロの転生・異世界版説
「向こう側」のアムロが、何らかの理由で「シュウジ・イトウ」として名前と記憶を変えた存在という説。エンディミオン・ユニットからアムロの声が聞こえる場面で、シュウジが「誰だ?」と反応する点がこの説を裏付けます。
3. サイコフレーム魂説
『逆襲のシャア』のラストでアクシズと共に時空の彼方に消えたアムロの意識が、サイコフレームに宿り、「向こう側」の世界で実体を得た——という説。エンディミオン・ユニットから聞こえる古谷徹の声は、この「漂流する意識」そのものであるとする解釈です。
作品は意図的にシュウジの正体を明言しておらず、視聴者の解釈に委ねています。しかし確実に言えることは一つ——シュウジの目的は「残酷な救済」だったということです。
シュウジの真意——残酷な救済
シュウジの使命は、一見すると悪役そのものです。ララァを殺すこと。しかしその動機は、無限に繰り返される悲劇を止めるためでした。
「向こう側」では、ララァがシャアの死を受け入れられず、次々と並行世界を生み出し続けています。しかしどの世界でも、シャアは必ず死ぬ。ララァは永遠に最愛の人の死を見続ける無限地獄に囚われている。
シュウジはその地獄を終わらせるために——ララァを殺す覚悟で、向こう側からやってきたのです。GQuuuuuuXの世界が消滅する可能性すら承知の上で。
レジェンド声優の共演——45年越しの「奇跡」
3人のオリジナルキャスト
第12話には、1979年の初代『機動戦士ガンダム』から3人のオリジナルキャストが出演しました。
| 声優 | 役柄 | 出演の経緯 |
|---|---|---|
| 池田秀一 | シャア・アズナブル(向こう側) | 初代から45年、同じ役を再び演じた |
| 潘恵子 | ララァ・スン(向こう側) | 「向こう側」のララァとして回想シーンに登場 |
| 古谷徹 | エンディミオン・ユニットの声 | EDクレジットでは役名なしでの出演 |
古谷徹の「声」——最大のサプライズ
最終話の最大のサプライズは、エンディミオン・ユニットから響いた古谷徹の声でした。
「僕はもう見たくない……またガンダムがララァを殺す光景を」
このセリフを聞いた瞬間、視聴者は理解しました。45年前にララァを殺してしまったアムロ・レイの——その悔恨の意志が、時空を超えてなお消えずにいることを。古谷徹の声でしかありえないこのセリフは、GQuuuuuuX全話を通じて最も感情を揺さぶった瞬間として記憶されています。
EDクレジットでは「古谷徹」の名前のみが記載され、役名は記載されませんでした。しかしセリフの内容、声の質感、そして物語の文脈から、それがアムロの意思の残留であることは事実上の確定事項です。
SNSの反応
放送直後、「古谷さん」「シャアの声」「池田さん」がSNSでトレンド入りしました。
「深夜なのに古谷さんがトレンド入りしている」 「声が聴けてよかった」 「鳥肌が止まらない」 「初代ファンにとって夢のような回」
「#ジークアクス」のハッシュタグと共に、初代から45年を経て同じ画面に3人の声が揃ったことへの感動が、夜通しタイムラインを埋め尽くしました。
ストーリーでの活躍——最終話「だから僕は…」完全解説
向こう側からの来訪
第11話「アルファサイド」のラストで、シャアがヨマグントーの真の機能を発動。武器を二つに割り、「こちら側」と「向こう側」を繋ぐゲートを開きます。その裂け目から現れたのが、あの白いモビルスーツ——RX-78-2ガンダムでした。
GQuuuuuuX世界の統合管制システム・コモリは、この機体をスキャンして一言だけ告げます——「白い悪魔」。初代ガンダムでジオン兵たちが恐怖と共に叫んだ、あの異名です。
最終決戦の全容
第12話の戦闘は、GQuuuuuuX最大の見せ場です。その一部始終を追います。
【序盤】マチュの決意
向こう側からのRX-78-2を前に、マチュは理解します。パイロットはシュウジ——かつて共に戦い、友情すら芽生えかけた少年。しかしシュウジの目的はララァを殺すこと。マチュはニャーンと心を重ね、MAV(メンタル・アウェイクニング・ヴェステージ)としてGQuuuuuuXに搭乗し、出撃します。
【中盤】ビームサーベルの鍔迫り合い
GQuuuuuuXとRX-78-2のビームサーベル同士が激突。さらにGFreDも参戦し、2対1の連携でシュウジを追い詰めます。45年前のモビルスーツが最新鋭機2体を相手に渡り合う——その事実自体が、シュウジの覚悟の深さを物語っていました。
【転換点】ハイパー化
しかし追い詰められたシュウジは、最後の力を解放します。RX-78-2全体からスパークが迸り、機体が膨張を始める。色が抜け、灰白色になり、目が赤く輝く。数十倍のサイズに巨大化したRX-78-2は、もはやモビルスーツではなく怪獣でした。
巨大化したガンダムはGFreDを片手で掴み、握り潰します。そしてビームサーベルをシャロンの薔薇——眠るララァに向けて振り下ろそうとする。
【クライマックス】エンディミオン・ユニットの覚醒
マチュの叫びに応えるように、GQuuuuuuXの内部に眠っていたエンディミオン・ユニットが覚醒。機体は新たなフォルムへと変貌し、頭部が開閉してオメガ・サイコミュが完全開放されます。そしてその瞬間——古谷徹の声が響く。
「僕はもう見たくない……またガンダムがララァを殺す光景を」
この「声」は、GQuuuuuuXに封じ込められていたアムロ・レイの残留意思。アムロもまた、45年間ララァの死を悔い続けていた——その想いが、機体を通じてマチュの力となったのです。
【決着】ガンダムの首が落ちる
覚醒したGQuuuuuuXが生成したハイパー・ビーム・アックスが、巨大ガンダムの首を一閃で切断。首を失ったRX-78-2からはゼクノヴァが発生し、シュウジと機体は向こう側へ送還されます。
そしてララァは——束縛から解放され、自らの意思で「向こう側」に帰還。シャアとの再会が示唆される穏やかなラストが描かれました。
マチュ:「シュウジ……どこにいても、また会える。ジークアクスがそう言ってるから」
物語は、マチュが地球の海辺でニャーンと約束の時間を過ごす場面で幕を閉じます。シュウジを探す旅の予感と共に。
エンディミオン・ユニット——「向こう側」から来た切り札
エンディミオン・ユニットとは
エンディミオン・ユニットは、GQuuuuuuXに搭載されていたオメガ・サイコミュの核となるユニットです。シャリア・ブルとシャア・アズナブルによれば、これは「向こう側から来たオーパーツ」——つまり並行世界の技術が凝縮された存在です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | エンディミオン・ユニット |
| 分類 | オメガ・サイコミュの核心部 |
| 出自 | 「向こう側」からのオーパーツ |
| 機能 | パイロットの脳波による完全制御。人間の限界を超えた反応速度と精度 |
| 覚醒条件 | パイロットの強い意志との共鳴 |
| 搭載機体 | gMS-Ω GQuuuuuuX |
名前の由来——ギリシャ神話のエンデュミオン
「エンディミオン(Endymion)」は、ギリシャ神話に登場する羊飼いの美青年の名前です。月の女神セレネ(ローマ神話ではルナ)がエンデュミオンに恋をし、彼を永遠に眠らせて不老不死を与えた——という伝説が残されています。
この神話は、GQuuuuuuXの物語に二重の意味で共鳴します。
- 永遠に眠る者: シャロンの薔薇の中で眠り続けるララァ
- 月の女神の愛: ララァがシャアへの想いから世界を創り続ける行為
「眠れるエンデュミオン」の名を冠するユニットが、眠るララァを救う鍵になる——この命名は偶然ではありえません。
覚醒の瞬間
エンディミオン・ユニットが覚醒すると、GQuuuuuuXは全く別の機体へと変貌します。頭部が開閉し、内部構造が露出。PETシートで表現されるエフェクトに包まれた姿は、通常のモビルスーツの枠を完全に超えたビジュアルです。
この覚醒は、オメガ・サイコミュの完全開放を意味します。パイロットの脳波が直接機体を支配し、通常の操縦系統をバイパス。人間の反応速度の限界を超えた動きが可能になり、ハイパー化した巨大RX-78-2をも打倒する力を発揮しました。
デザイン秘話——「初代ガンダムを敵として描く」という挑戦
メカニカルデザイナー:山下いくと
GQuuuuuuX全体のメカデザインを担当した山下いくと氏。彼は『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズのメカニカルデザインでも知られています。「エヴァンゲリオンのデザイナーがガンダムをデザインしたら?」というコンセプトのもと、GQuuuuuuXの機体群はガンダム伝統の多面的なロボットデザインとは異なり、人間的な動きを重視した骨格的プロポーションが特徴です。
向こう側のRX-78-2については、遠目には初代のシルエットを忠実に保ちながら、各部の装甲ディテールや胴体のプロポーションにGQuuuuuuX独自の解釈が加えられています。「初代のデザインを尊重しつつ、GQuuuuuuXの世界に違和感なく存在させる」という繊細なバランスが求められた仕事でした。
ハイパー化形態のデザイン
特にハイパー化形態は、山下いくとの真骨頂と言えます。モノクロに変化し赤い双眸を持つその姿は、初代ガンダムの異名「白い悪魔」に文字通りの意味を与えました。色を失うことで「何か別のもの」になってしまった恐怖——ガンダムでありながらガンダムではない、その不気味さこそがこのデザインの核心です。
鶴巻和哉監督はこのデザインについて、「最初はガンダムシリーズでやってはいけない表現かもしれないと思った」と語っています。しかし結果的に、この大胆な挑戦は多くのファンの記憶に刻まれることになりました。
文化的影響——「ガンダムがラスボス」が残したもの
SNSでの爆発的反応
2025年6月24日深夜の放送直後、日本のSNSは「ガンダムがラスボス」「ハイパー化」「古谷さん」で埋め尽くされました。
「ガンダムがラスボスって、45年やってきて初めてじゃないか……?」 「全部まとめて解決していきやがった。いい最終回だった」 「ジークアクスで泣くとは思いませんでした」
トレンドには「#ジークアクス」「池田さん」「シャアの声」「白い悪魔」「ハイパー化」が同時にランクインし、深夜にもかかわらずタイムラインが沸騰しました。
海外ファンの反応
英語圏では「Kaiju Gundam」という呼称が即座に定着。巨大化したRX-78-2がGQuuuuuuXの世界を蹂躙する姿は、日本の怪獣映画を連想させるとして話題を呼びました。
Anime News Network、ComicBook.com、Screen Rantなど主要メディアがこぞって最終話をレビュー。「Gundam GQuuuuuuX Makes a Classic Gundam Into a Kaiju」(ComicBook.com)、「Mobile Suit Gundam's New Anime Is Over, And Its Finale Is Unhinged In the Best Way」(Screen Rant)といった見出しが並びました。
批評的評価
GQuuuuuuXはTAAF(東京アニメアワードフェスティバル)2026で最優秀賞を受賞。さらに日本SF作家クラブ特別賞も受賞しており、「SF的想像力とガンダムの伝統の融合」が高く評価されました。
「ニュータイプの終わり」を描いた作品として
評論家の宇野常寛は「『ニュータイプ』の『終わり』はどのように訪れたか」と題したレビューで、GQuuuuuuXが45年間続いたニュータイプ神話に一つの結論を提示したと論じました。向こう側のRX-78-2は、まさにその「結論」を体現する存在——過去の呪いが具現化し、新世代によって斬り伏せられる象徴なのです。
「ラストシューティング」の反転
最終決戦の構図は、初代ガンダム最終話のアムロ vs シャアの決戦——通称「ラストシューティング」を強く意識しています。しかし決定的に違うのは、ガンダムが首を切られる側になったこと。フランチャイズ45年の象徴が打ち倒される——この構図が新しい物語の可能性を切り拓いたとして、ファンの間でも評価が高いシーンです。
商品情報
METAL ROBOT魂 RX-78-2 ガンダム(GQ)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | METAL ROBOT魂 <SIDE MS> ガンダム(GQ) |
| 価格 | 未定(魂ウェブ商店受注中) |
| 発売 | 未定 |
| 特徴 | 外装の一部にダイキャスト使用。重量感と存在感を再現 |
| 付属品 | ビームサーベル、ガンダムシールド、GQuuuuuuXとの鍔迫り合いエフェクトパーツ |
| 販路 | 魂ウェブ商店(プレミアムバンダイ) |
HG 1/144 GQuuuuuuX(エンディミオン・ユニット覚醒時)
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | HG 1/144 GQuuuuuuX(エンディミオン・ユニット覚醒時) |
| 価格 | 未定 |
| 特徴 | 頭部ユニットの開閉ギミック搭載。PETシートでエフェクト再現 |
| 付属品 | 武装一式、バックパック、頭部差し替えパーツ、マーキングシール |
METAL ROBOT魂 GQuuuuuuX
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 商品名 | METAL ROBOT魂 <SIDE MS> GQuuuuuuX |
| 特徴 | オメガ・サイコミュ開放&エンディミオン・ユニット覚醒再現パーツ付属 |
| 発売 | 2025年8月予定 |
2026年3月時点で、向こう側RX-78-2のHGガンプラは未発表です。METAL ROBOT魂での商品化は「衝撃の商品化」としてメディアでも話題になりました。
関連記事
- GQuuuuuuX — 完全モビルスーツガイド: 最終決戦でRX-78-2と対峙した主人公機。エンディミオン・ユニット覚醒の全貌。
- シャロンの薔薇 — 完全ガイド: 「向こう側」からやってきたエルメス。物語の根幹を担うララァの器。
- 赤いガンダム — 完全ガイド: Alpha型サイコミュ搭載のもう一つのガンダム。
- 機動戦士Gundam GQuuuuuuX — シリーズ完全ガイド: 作品全体のストーリー・設定・キャラクター解説。
出典
- 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』TVシリーズ、サンライズ / スタジオカラー、2025年
- GQuuuuuuX公式サイト(gundam.info)
- GAME Watch「最終回のメカ情報が解禁」記事
- ORICON NEWS「新メカ設定画公開」記事
- ファミ通「舞台挨拶裏話・脚本家インタビュー」
- MANTANWEB「"向こう側"から出現したガンダム 衝撃の商品化」記事
- コミックナタリー「鶴巻和哉監督・榎戸洋司インタビュー」
- バンダイスピリッツ ホビー公式サイト / 魂ウェブ
- GUNDAM.INFO / Gundam Wiki
- pixiv百科事典(RX-78-2(GQuuuuuuX)、エンディミオン・ユニット、シャロンの薔薇)
- Anime News Network(Episode 12 Review)
- ComicBook.com / Screen Rant(最終話レビュー)
間違いや最新情報があればお知らせください。正確さを大切にしています。